「価値観の違い」は埋められるか。選択理論が教えるすれ違いの乗り越え方

「この人、価値観が合わないかもしれない。」

婚活を続けていると、必ずといっていいほど、この不安が頭をよぎることがあります。食事の好みや生活習慣の違いならまだしも、お金の使い方や将来の理想の家族像がずれていると気づいたとき、「このままお付き合いを続けてよいのだろうか」と立ち止まってしまう。私がサポートしてきた方の中にも、真剣交際まで進んだのに「やっぱり価値観が違って…」と落ち込んで相談に来られた方が、何人もいらっしゃいます。

でも、正直に申し上げますと、「価値観が完全に一致する人」なんて、この世には存在しません。どんなに素敵なご縁でも、必ずどこかに「違い」はあるんです。大切なのは、その違いをどう捉えて、どう向き合うか。今日は選択理論の視点から、「価値観の違い」について一緒に考えてみましょう。

目次

「価値観の違い」の正体は「上質世界の違い」

選択理論に「上質世界(じょうしつせかい)」という考え方があります。これは、私たちそれぞれが心の中に持っている「理想のアルバム」のようなもの。「こんな家に住みたい」「こんなパートナーといたい」「こういう休日を過ごしたい」という、自分にとって大切なイメージが詰まった場所です。

この「上質世界」は、育ってきた環境や経験によって、一人ひとりまったく異なります。同じ日本に生まれ育ってきたとしても、家庭の雰囲気や人間関係の積み重ねが違えば、心の中のアルバムの中身は大きく変わります。

つまり「価値観の違い」と感じていることの多くは、「相手の上質世界と自分の上質世界が違う」ということなんです。これは当たり前のことで、悪いことでもなんでもありません。ただ、知らないうちに「自分の上質世界が正解」と思い込んでしまうと、違いが「欠点」に見えてしまう。そこが婚活の落とし穴です。

欲求の「強さ」の違いにも注目してみる

上質世界の違いに加えて、選択理論では「5つの基本欲求」の強さの違いも、すれ違いの大きな原因になると考えます。安心・安全でいたい気持ち(生存の欲求)、誰かと繋がりたい気持ち(愛と所属の欲求)、認められたい気持ち(力の欲求)、自分らしくいたい気持ち(自由の欲求)、楽しみたい気持ち(楽しみの欲求)。この5つは誰もが持っていますが、その強さはまちまちです。

たとえば、「安心・安全でいたい」気持ちがとても強い方は、収入の安定や住まいの環境を最優先に考えます。一方、「自由でいたい」気持ちが強い方は、仕事や趣味の時間を大切にしたい。どちらが正しいわけではなく、それぞれの心の声なんです。

この欲求の強さが大きく違うカップルは、何かを決める場面で「なんでそんなことを気にするの?」「なぜわかってくれないの?」という摩擦が生まれやすくなります。でも、相手の欲求の強さを知れば、その行動の裏にある気持ちが少しずつ見えてきます。お見合いの会話の中で「この人は何を大切にしているんだろう」と意識して聞いてみるだけで、見えてくるものがずいぶん変わりますよ。

埋められる違いと、向き合い続ける違い

「価値観の違いは埋められますか?」とよく聞かれます。私の答えは「場合による」です。

まず、「行動や習慣のレベルの違い」は、話し合いで調整できることが多いです。「休日はアウトドア派か、インドア派か」「お金は貯める派か、使う派か」これらは、どちらかに合わせたり、バランスを取ったりすることができます。成婚されたカップルの中には、もともと休日の過ごし方がまったく違ったのに、自然と「週に1回はお互いに合わせる日を作る」ルールを見つけていたケースもありました。

一方で、「欲求の根幹にかかわる違い」は、話し合いだけでは簡単には変わりません。「子どもが欲しい」「欲しくない」「親の近くに住みたい」「遠く離れたい」というような部分は、どちらかが我慢をし続ける形になると、長い結婚生活の中で辛くなっていきます。

「価値観の違い」に気づいたとき、まず自分に問いかけてみてください。「これは話し合いで擦り合わせられる違いだろうか。それとも、どちらかが根本的に諦めなければいけない違いだろうか」と。その判断が、ご縁を進めるか立ち止まるかの大切な分岐点になります。

成婚される方に共通すること。「一致」より「対話」

私がこれまで多くのカップルを見てきて感じるのは、価値観が完全に一致しているから成婚できたわけではない、ということです。

成婚されていく方々に共通するのは、「違いを正直に話せる関係かどうか」を大切にしているという点です。「この話、ちゃんと伝えてもわかってもらえた」「違う意見でも、お互いの気持ちを尊重し合えた」そういう体験が重なって、「この人と一緒に歩いていこう」という気持ちが育まれていくんです。

選択理論では、相手の行動を外から変えようとすることを「外的コントロール」と呼び、これが関係性を壊すとされています。「あなたの価値観を変えて」という関わり方ではなく、「あなたはこう思うんだね、私はこう感じているんだけど」という対話を積み重ねること。それが、長くいいご縁を育てる土台になります。

違いに気づいたとき、「合わない」と壁を作る前に、「ここはどうしよう、話してみようか」とひとことかけてみてください。その一歩が、深いご縁につながっていくことを、私は何度も見てきました。


今日のまとめ

価値観の違いは、どんなカップルにも存在します。大事なのは「違いがあるかどうか」ではなく、「違いに気づいたとき、対話できる関係かどうか」です。それぞれの「上質世界」を知り、5つの欲求の強さを理解し合うことが、すれ違いを乗り越える鍵になります。「合わないかも」と感じた瞬間こそ、ご縁を深めるチャンスにしていきましょう。

BlissBridalでは、選択理論をベースにした婚活サポートを行っています。「価値観の違い、どう向き合えばいいの?」そんなお悩みも、どうぞ気軽にご相談ください。
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